Old World タイトル画面

Old World は Civilization(シヴィライゼーション)のような、文明の興亡を描いた戦略シミュレーションゲームです。
Civilization IV(シヴィライゼーション4)のリードデザイナーを筆頭に、開発スタッフにはシヴィライゼーション3と4の開発メンバーが多数参加しています。

俗に「4Xゲーム」と呼ばれるタイプの作品で、EXplore(探検)、EXpand(拡張)、EXploit(開発)、EXterminate(殲滅)の4つの活動によって国家の繁栄と目標の達成を目指します。

発売は2022年の5月。アップデートは2023年現在も続いています。
2023年1月時点ではパソコン版しか公開されていませんが、Windows版とMac版が存在します。

Old World ゲーム画面

このゲームは「古代」に特化しています。
登場する文明はアッシリアやバビロニア、ペルシャや古代ローマと言った、紀元前に隆盛を誇った国家。

そのため剣が銃に、弓矢が大砲に変わっていくようなダイナミックは展開はありませんが、古代の文化や思想、宗教などがより細かく表現されています。

文明の歩みは発見と拡張、そして戦争の歴史です。
プレイヤーは未開の土地を探検し、労働者に命令を出してマップ上に様々な施設を建設、演劇や騎馬といった新たな発見を行い、そして弓兵や斧兵を量産して蛮族や他国の襲撃に耐えなければなりません。

Old World 戦闘画面

Civilization(シヴィライゼーション)と大きく違うのは、命令できる回数に限りがあることと、多くの人物が存在すること。

どんなにユニットや都市があっても、命令上限があるため、全てのユニットを動かせるとは限りません。
施設の建設にも命令を使うため、軍事を優先していると内務がおろそかになりがちで、バランスを取ることが必要です。

そして各都市は「氏族」が治めており、彼らの機嫌を取らないと反乱を起こされることがあります。
都市の統治者候補、兵士を率いる将官候補となる人材もいて、さらに宮廷の評議会、王の後継者なども存在します。
彼らは様々なイベントを起こし、ときにケンカして、おかしな特性を持ってしまうこともあります。

もしかすると、後継者たる人物が浪費家だったり、愚か者だったりするかもしれません。
ですがヘタに後継者から外そうとすると、相続争いや暗殺が起こりかねません。
宗教が出来て広まれば、その信者たちも対立を起こすことがあります。

王たる者は、そういった人間関係の調整にも苦慮しなければなりません。

Old World 家系図

ゲームの目標となるのは、勝利点を一定数まで高めるか、野望と呼ばれるクエストを10回達成するか。

勝利点は都市の文化レベルによって増えていくため、最終的には多くの都市の文化を高めることが勝利へとつながります。
野望はゲーム中にクエストとして発生し、指定の建物を作る、敵兵を一定数倒す、他国の都市を占領するなど、その種類は様々。

すべてのライバルを打倒しても勝利となりますが、その前に他の条件を達成することになるでしょう。
必ずしも戦争に勝たなければならない訳ではありません。

Old World タイムライン

難易度は高めで、シヴィライゼーション(4Xゲーム)に慣れている人でも苦戦するかもしれません。
特に軍事に関するコンピューターの戦略は、明らかにシヴィライゼーションより賢く、難しいです。
また、国家運営や戦争と並行して登場人物のご機嫌取りも行わなければならないのは、最初は大変に感じるかもしれません。

しかし慣れれば本家のシヴィライゼーションよりも短時間で決着が付くので、遊びやすい作品。
日本での知名度は低めですが、海外では戦略ゲームの表彰などを受けており、BGMがグラミー賞のゲームミュージック部門にノミネートされたりもしています。

開発/戦略シミュレーションゲームが好きな方には、ぜひ挑戦して欲しい作品です。

Old World オープニング